公務員になって仕事も順調だけれど
もっと向いている仕事がある気がするなぁ…
公務員が第一志望だけど
公務員に向いているのか自信がないな…
現在公務員の方も、これから公務員になろうという方も
自分が公務員に向いているのか、悩むことがあると思います。
そこで、この記事では以下のことを解説します。
- 公務員に向いている人
- 公務員に向いていない人
公務員として約10年勤務した筆者が解説しますので、是非とも参考にしてください。
公務員に向いている人:4選
公務員に向いている人の特徴は、この4つです。
- ルールの中で取り組むことが得意な人
- 困っていればどんな人でも助けたい人
- そこそこの給料で長期的安定が欲しい人
- 社会的な信用が欲しい人
順番に解説していきます。
ルールの中で取り組むことが得意な人
決められたルールの中で取り組むことが得意な人は、公務員に向いています。
公務員は色々な事案に対して
- 法律
- 規則
- 要綱
- 通知
- 過去の事例
を基に仕事を進めていくことが求められるためです。
例えば、本省(本庁)で医療費制度の担当になった場合
まず求められるのは「1年間制度を円滑に”回す”こと」です。
制度を円滑に回すには
法律等の決められたルールを正しく把握し
様々な事例に(自治体、受給者や医療機関に叩かれながら)対応していくことが求められます。
「住民票の写し」って書いてあるからコピーをもってきたのに
なんでこれじゃだめなんだqwせdrftgyふじこlp;@:
「住民票の写し」は市役所から取得したもののことでして…
とにかくルールですからコピーでは受け付けられません。
困っていればどんな人でも助けたい人
どんな人でも困っていれば助けたい人は、公務員に向いていると思います。
役所は色々な分野の問題の相談先になっていることが多いためです。
例えば、福祉施設の利用に関するトラブルの相談先になっていたりします。
そうした相談窓口には、真っ当な相談から、少し極端な考え・意見を持った人の相談など、色々なものが寄せられます。
こうした多種多様な相談に対して、真摯に向き合える方は公務員に向いていると思います。
公務員の仕事は、相手が国民・県民・市民である限り、「お客様」となります。
業務に支障が出るレベルともなればともかく、基本的にお客様を「出入り禁止」とすることはできません。
そのため、困っていればどんな人でも助けたいという気持ちを持つ人は公務員の仕事は向いています。
給料はそこそこで長期的な安定が欲しい人
給与は必要最低限あれば良く、長期的な金銭面の安定が欲しい人は公務員に向いています。
公務員にはさまざまな義務が課せられている代わりに、身分保障が与えられているためです。
例えば、公務員は解雇されることがほとんどありません。
勤務態度に相当問題がある場合や、法に触れる不祥事を起こした場合はあり得ますが、民間の企業の従業員のように業績の悪化によって人員整理が行われるといったことも考えにくいです。
また、公務員の給与は、基本的に勤続年数によって毎年昇給します。
勤務状況に問題があったり不祥事を起こした場合は下がることもあり得ますが、通常考えられる範囲では起こりえません。
さらに、勤め先が倒産・消滅することがありません。
民間企業の場合、倒産し会社が消滅することがあり得ますが、行政機関がなくなることは考えにくいです。(統廃合はあるかもしれません)
これらの理由から、定年退職の年齢になるまで勤続する意思さえあれば、ある程度安定的な収入が期待できます。
社会的な信用が欲しい人
社会的な信用が欲しい人には公務員は向いていると考えられます。
正規職員の公務員になるためには筆記試験を受験する場合がほとんどですので、公務員であることは、ある程度の学力が備わっていることの証明になります。
また、金融取引における信用度も
行政機関そのものがなくなることも考えにくいため公務員の職業は強みとなります。
例えば、住宅ローンの審査では、公務員であることは強みとなります。
クレジットカードを作る際も、審査に落ちることはあまりないでしょう。
ただし、住宅ローンの審査が通りやすくても
それは「解雇されない・給与が安定している」ことに対してであり
借入額を多くしても返済可能であるかどうかは別問題です。注意しましょう。
公務員に向いていない人の特徴:3選
公務員に向いていない人の特徴は、この3つです。
- 高い給料を求める人
- ルールや手続きに縛られることへの苦手意識がある人
- 仕事・仕事相手を選べないことが嫌な人
高い給料を求める人
高い給料やボーナスを求める人は、公務員に向いていません。
公務員の給料は、年齢とともにすこーしずつ自動的に上がって行きます。
長期的には安定的な収入が期待できますが
その反面、特に若いうちから多くの給料を得ることは困難な制度になっています。
業務実績の評価を昇給幅やボーナスに反映させる仕組みあります。
しかし、最も良い評価を取ったとしても、昇給幅で数百円、ボーナスで1~2万円の違いでしかないことがほとんどです。
こうした実績評価制度は、残念ながら名ばかりの業績反映の仕組みになっています。
(減給が生じることをほとんど予定していないため、良好な成績を収めても上乗せ分の財源がどこにも存在しないためです)
また、順調に昇進し、部局長級(民間企業でいう役員や本部長など出世の最上位の役職)でも年収1200万円程度です。
しかも、部局長級になるのは、定年退職間際の1年から数年です。
最高で1000万円台の年収を得られるとしても、大卒後30年間はその職位に辿り着くことができません。
ルールや手続きに縛られることへの苦手意識がある人
ルールや手続きに縛られることへの苦手意識がある人も、公務員に向いていないと思います。
公務員の仕事の多くは、法律や関係する規則・条例等で仕事の進め方が決まっているためです。
その不合理さに気付いたとしても、直ちに改善することは難しく、ルール通りに進める必要があります。
制度を所管する担当部署に意見することはできますが
大きなものでは法改正を要することもあり、相当な準備期間が必要になってしまうでしょう。
仕事・仕事相手を選べないことが嫌な人
仕事で関わる相手を選べないことが嫌な人は、公務員に向いていないと思います。
公務員の仕事は、相手がどんな人であろうと国民・県民・市民である限り、「お客様」となるためです。
皆さんは、都道府県庁や市区町村役場に私用で関わることがありますか?
引っ越しをしたときの手続きや、証明書類の取得を除けばほとんどないはずです。
一方で、世の中には様々な支援を必要とする方がおり、そうした方々へのケアも行政の仕事です。
残念ながら、中には話の通じない、少し変わった人も存在します。
仕事に支障をきたすレベルであればともかく、そうした方も県民・市民ですので「出入り禁止」にはできません。
公務員の仕事は、誰を相手にするか選べないことが多いのです。
まとめ
今回は「公務員に向いている人・向いていない人」をご紹介しました。
- ルールの中で取り組むことが得意な人
- 困っていればどんな人でも助けたい人
- そこそこの給料で長期的安定が欲しい人
- 社会的な信用が欲しい人
- 高い給料を求める人
- ルールや手続きに縛られることへの苦手意識がある人
- 仕事・仕事相手を選べないことが嫌な人
公務員の向いている人は「仕事が(ほぼ)なくならない」という安定が得られるので
将来のことを見通しやすいメリットがあります。
公務員に向いていない人に当てはまる場合は、公務員以外の職業を考えてみてはどうでしょう。
転職をすることで、収入をアップさせたり、今よりも自分の能力を発揮できる職場があるかもしれません。
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